青年期の目の病気 YOUTHS

生活環境によるお悩みが
増加します

スマホ・パソコンの使用が日常化してくるため、視力の低下や眼精疲労でお悩みの方が増加しています。
また、近視や遠視、乱視の矯正に伴い、コンタクトレンズを使用する方が増えますが、誤ったコンタクトレンズの使用により、眼の表面に傷がついたり、結膜炎を引き起こすケースもあります。
重症化する病気でなくても、治療により症状を改善することができるため、眼の異常を感じた際には、お気軽にご相談ください。

青年期に多い主な眼の病気

コンタクトレンズによる眼疾患

正しいケアをしていない状態でコンタクトレンズを使用し続けると、アカントアメーバーなどの感染症にかかってしまったり、角膜を傷つけ、視力障害を引き起こす危険性があります。
正しい使用方法とケアを知り、健やかな眼を保てるようにしましょう。

  • 角膜上皮障害

    「角膜上皮」とは黒目の最表面にある層で、コンタクトレンズに起因するトラブルが多い部位です。
    原因は長時間の装用や、レンズの汚れ、眼に入り込んだゴミ等です。これらの問題はコンタクトレンズの使用を一旦中止し、点眼薬を使うことで解消可能です。ただし、不調に気づけなかった場合、細菌感染が起こって悪化するケースもあります。

  • 角膜浸潤・潰瘍

    角膜上皮の下にある実質という所まで障害が及んだ状態です。
    上皮障害より状態が悪いことが多く、細菌感染のリスクも増します。感染が起こっているのに放置すると、眼球の内部で炎症が起き、角膜が濁って視力が落ちることがありますし、ひどい場合失明にいたる可能性も否定できません。

  • 角膜浮腫

    コンタクトレンズの使用による酸素不足で細胞にトラブルが起きて、角膜がむくんだ状態です。コンタクトレンズの使用を控え、点眼薬をさすことで解消できます。

  • 角膜血管新生

    角膜(黒目)には本来血管はありませんが、酸素の不足などで周囲の血管が伸びてくることがあります。コンタクトレンズの使用を控えるなどの処置で、多くは改善できます。

  • 巨大乳頭性結膜炎

    コンタクトレンズを長く使用している人に多い疾患です。症状としては目のかゆみや異物感、目やになどが出ます。まぶたの裏側とコンタクトレンズがこすれることが原因で、治療には数ヶ月かかりますが、点眼薬の使用やコンタクトレンズの使用を控えることなどで解消できます。

  • 角膜内皮障害

    角膜内皮とは、角膜(黒目)の内側の層です。角膜内皮障害は、目への酸素供給が不十分な場合に内皮細胞が減少します。悪化すると角膜移植が必要となるケースもあります。

眼精疲労

細かい作業などをした場合は目が疲れるものですが、「眼精疲労」とは、休憩や睡眠を取っても目の疲れが解消できない状態を指します。
また、眼精疲労は疾患に起因する場合もあるので、単なる疲れとして放置するのは好ましくありません。眼精疲労を感じた場合、ぜひ早めに当院にご相談ください。

原因

原因は様々で、老眼、特に近くを見ながらの眼の酷使、度の合ってない眼鏡・コンタクトレンズの使用、斜視、睡眠時間の減少、体の疲れなどが挙げられます。

■眼の酷使

一般的に、視力が良い人は遠くの物体や景色にピントを合わせやすい状態にあります。また、近視でメガネをかけている人も、メガネによって遠くにピントを合わせやすい状態を作っています。
しかし近年は、仕事で終日パソコンの画面を見て、プライベートではスマホを見続ける、という生活が一般化しています。これは長時間にわたって近くにピントを合わせ続けるということですから、目にかかる負担が非常に増えており、眼精疲労に至るケースが増加しているのです。

■度の合ってない眼鏡・コンタクトレンズの使用

メガネやコンタクトレンズは見えにくい状態を矯正するときに役立つ道具ですが、度が合っていない状態で使用していると、無意識のうちにピントを合わせようとする動作を行うことになり、眼精疲労につながります。そのため、度が合わないメガネやコンタクトレンズの使用によって、一時的に視力が低下することがあります。
また、このタイミングでメガネやコンタクトレンズを作った場合、度が強いものを作ることになり、さらに目に負荷をかける可能性があります。
メガネもコンタクトレンズも適度な矯正であれば効果的ですが、過度の矯正をすると、眼精疲労をはじめとするトラブルの要因になるので、しっかり医師の診断を受けましょう。

■睡眠時間の減少

夜型の生活が続いたり、睡眠時間が短くなったりしていることも、現代人が眼精疲労を起こしやすい原因の一つとなっています。睡眠は目の疲れを取るために非常に大きな役割を持っていますから、質の良い眠りを十分な時間確保できるように心がけましょう。

円錐角膜

円錐角膜は大抵の場合、角膜が薄くなり中心部が突出し、視力低下や乱視の発生をもたらします。
思春期に発症することが多く、眼鏡をかけても視力回復が十分でないため、詳しく検査をして初めて判明するという場合があります。
基本的に両眼性の病気ですが、左右差がある事も少なくありません。

原因と症状

円錐角膜は遺伝的な要素が強いと考えられていますが、原因のすべてはまだ解明されていない疾患です。発症の原因とは別ですが、目をこする行為が円錐角膜を進行させる要因となると考えられているので、円錐角膜になった場合は、目をこすらないように注意しましょう。
円錐角膜は、初期症状として光に対してまぶしさを感じやすくなるほか、視力の低下も見られますし、視界のゆがみが起こる例も報告されています。10~20代で発症することが多く、30~40代くらいまでの間に進行することが知られています。病気が進行して、角膜の突出が強くなり、近視化します。また、症状の出方が右目と左目で異なるケースもあります。
さらに、角膜(黒目)に腫れが起こることによって視力が低下するばかりでなく、円錐形に突き出ることで、角膜内の繊維が損傷することもあります。角膜の形状変化は数週間から数ヶ月程度継続しますが、やがて置き換わり、濁りが生じます。

当院では近視抑制の治療に力を入れています

中学生・高校生になると視力が0.3以下の人が小学生以下に比べて飛躍的に増加しています。夜遅くまでの活動が増えたり、スマホ・パソコンを触る時間が増えていることも大きな要因だと考えられます。

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